アニメ ストーンオーシャン『第2話 ストーン・フリー』について、ジョジョ歴35年の管理人やまぴーがネタバレありであらすじと感想・考察、さらに漫画版との相違点について語らせていただきます。
※ここから先はアニメの内容に加えて漫画版の広範囲なネタバレもあります。ご注意ください。
前回のあらすじを忘れた人は↓
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『第2話 ストーン・フリー』のあらすじと感想
はじめに『ストーン・フリー』のあらすじについて、感想を入れながら紹介します。
中の人などいない!
冒頭はグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の所長、ロッコバロッコがワニのシャーロットを使い、腹話術で刑務所、通称「水族館」のルールを説明。
漫画ではわかりませんでしたが、ちゃんと口を動かさずに話してます。頑張ったな所長。
ジャンプ連載当時は爆笑オンエアバトルにパペットマペットが登場してた頃です。Z世代は元ネタ芸人知ってるかな。いっこく堂もいましたね。ジャンプの先輩としてはあやつり左近もいましたね。
徐倫に説明を邪魔されたときはドスのきいた地声でブチキレ。こちらも漫画では声が分からず、長年の疑問になっていたところです。
囚人が一列に並んで真顔で所長の腹話術を聞いてるって、まるで「笑ってはいけない」のワンシーンみたいです。
収監房に案内された徐倫は、ルームメイトのグェスとご対面。徐倫が下段ベッドに荷物を置いただけでイスを投げつけるキレっぷりがジョジョキャラらしいです。
徐倫が捨てたペンダントを2ドルで買い本人に200ドルで売りつけるという、せどりの商才も兼ね備えています。
そんなクセがすごいグェスですが、胸ポケットでインコを飼う乙女な一面も持っています。と、思ったらインコの首がパカッと取れる驚愕のシーンが。
とっ鳥人?
次の日、徐倫にゴメンなさいする情緒乱気流なグェス。だいぶ由花子気質です。関係修復かと思った矢先、徐倫は「床が水浸しトラップ」を食らいます。徐倫が食堂へ着くと朝食はすでにおしまい、”SOLD OUT”です。ジョジョファン的には”SOUL’d OUT“です。
徐倫に、「人数分あるはずの朝食がなくなる七不思議」を教える七不思議おばさん。
漫画ではインパクトありましたがアニメでは控えめ。弁護士や所長を見たあとでは印象に残りません。スタッフロールでは「看守パーマ」なんて平凡な名前がついてました。やまぴー的には「シマムラ」がよかったな。
ていうかミューミュー戦では食券あったような気がするんですけど。
徐倫の前に水浸しトラップを仕掛けたグェスが登場。しかも徐倫の分の朝飯も食ったようです。余談ですが、日本の刑務所では他人の飯を食ったら懲罰になるそうです。貰うのもダメ。花輪和一の『刑務所の中』で読みました。
徐倫がグェスの残飯をチェックすると、そこには両親の写真も捨てられていました。なんてヒドいことを。でもはじめに写真を捨てたのは徐倫です。
朝食後、インコのピーちゃんとたわむれるグェス。チョコラータを思い出すような溺愛っぷりです。
しかし途中で、ピーちゃんの中の人が漏らした「うおっ」の声でグェスのご機嫌が急降下。グェスにつかまれ絶体絶命なピーちゃんを、徐倫がスキをついて残飯バナナと等価交換して助けます。
ピーちゃんの中の人を確認しようとする徐倫ですが、インコの中すでにバラバラ殺人事件状態。地上波とは思えないエグい描写を見せてくれます。
こちらチョロ吉、潜入に成功した
階上にいる徐倫の気配に気づいたグェスは、階段を駆け上がり徐倫に急接近。物陰に身を潜める徐倫ですが、自分の身体が縮められていことに気づきます。服の色も2Pカラーに変更し、バトルタイムに突入です。
スタンド初心者のため「新手のスタンド使いか!」とも言えず戸惑う徐倫。すぐに後ろにいたジャイアントグェスに捕まります。
徐倫を掴みながら、ドリー・パートンの『ジョリーン』みたいに徐倫の名を連呼するグェス。自分の房に戻ると、壁にめがけて徐倫を全力投球。勝ったッ!第六部完!
トイレットペーパーのおかげで無事だった徐倫ですが、ネズミの死骸を着せられグェスの脱獄の手伝いをさせられることになります。「チョロ吉」という素晴らしい名前も与えられます。
グェスはペンダントの石により、他人を小さくする「グー・グー・ドールズ」という能力を身につけていたのです。まだ「スタンド」のワードは出てきません。
ピーちゃんの中の人は、クビになった看守でした。徐倫が襲われているときに胸ポケットから顔を出してたことを思い出すと、けっこうイイやつなのかも。ていうかインコがダメならクビ看守にネズミを着せればよかったのでは?
脱獄へ向けてロッキーばりの特訓タイムがスタート。
グェスの手先が器用すぎます。そもそも指先まで使えるようにネズミの中身を取り除くって、どんだけの技術ですか。
筋トレ中にズルをする徐倫にも「機転が利いてよろしい」とご満悦なグェス。たしかに、筋トレにチートタイムは必要だと『ダンベル何キロ持てる?』にも書いてありました。
脱獄の準備として、ひとりでコントロール室の内覧会に行くことになったチョロ吉。チュー言葉を忘れる以外は順調に任務をこなし、コントロール室の潜入に成功します。
しかし、徐倫の身体が元のサイズに戻り始めるというアクシデントが発生。徐倫は看守のズボンにコーヒーをこぼして危機を脱出。
「コーヒーの沸いた音だってばよお」とナルトみたいに看守が話してます。
おチュおきの時間でチュ
急いで独房に戻る徐倫ですが、服装が2Pカラーになりバトル開始の合図。ネズミの着ぐるみの中から、えらいこっちゃなんのこっちゃとグー・グー・ドールズが登場。
うおッカッコ悪りぃ。これは味方スタンドのデザインではないですね。やまぴーが「グェスは仲間にならない」と理解した瞬間です。
どうやらグー・グー・ドールズは徐倫が逃げたと勘違いして襲い掛かっているようです。って、徐倫ちゃんと潜入操作してたのに可哀想だな。射程距離不足が原因なのに逆ギレもいいとこですよ。
ていうかグェスはスタンド操作してないんですかね。じゃあ遠隔自動操縦タイプってことですか。でも持続力はDだよな。新米スタンド使いだからコントロールが完全じゃないのかな。
徐倫は糸を出して応戦するも、グー・グー・ドールズに追い込まれて絶対絶命。ってときにストーン・フリーが発動。漫画の初登場時より人間っぽい表情になってます。
「糸が集まって立体になる」という概念に自分で驚いている徐倫。でも君のお父さんの仲間がすでにやってます。なんなら「敵の耳から入って口の中で立体化する」って荒業までやってます。
グー・グー・ドールズをボコられて本体のグェスも登場。観念して徐倫にペンダントを返す、と見せかけて、一瞬だけ徐倫を小さくするとガンポイント(射殺許可地点)に閉じ込めます。
徐倫の目の前には鉄格子に加え金網のフェンスまで。徐倫の後ろ姿を見た看守は、警報を鳴らしショットガンを取りに戻ります。網の向こうで勝ち誇るグェス。ですが、ストーン・フリーのパンチがグェスの顔面にクリーンヒットします。
元が糸だから、金網をところてんのように通り抜けてパンチできるってことですね。誰ですか、「そもそもスタンドだから透過できる」とかつまらないこと言ってるヤツは。
フェンス越しでもお構いナシで父親ゆずりのオラオララッシュ発動。
しかし、徐倫のお父さんが若い頃は、フェンスどころか鉄格子を引き裂いたもんですよ。相手だって、その鉄格子を一瞬でドロドロにできるとかイキまいてたものです。最近の若いモンは元気がありませんね。
と思ったら、徐倫はもう一度グェスに自分を小さくさせ、ガンポイントから姿を消します。これにて脱獄未遂そのものがなったことに。最近の若いヤツは頭がいいですね。
バトル後、徐倫が取り戻したペンダントを見つめるアニメオリジナル演出にて第2話は終了です。
『第2話 ストーン・フリー』の原作との相違点
『第2話 ストーン・フリー』は、漫画版ストーンオーシャン第1巻『囚人番号FE40536空条徐倫その①』から第2巻『ストーン・フリーその②』までの5話分に相当します。5話を30分にまとめただけあって、カットされたシーンもけっこうあります。
徐倫が散髪で丸刈りにされかけるシーンはカット。徐倫が初めてワイロを使う場面でしたが残念。食堂で昼食用の弁当を渡すシーンもカットです。
所長の説明を聞いて解散するとき、糸を使ってペンを盗むシーンもカットされていました。ですが、漫画でも盗んだペンはその後に登場しなかったな。放置された伏線でしょうか。
ラストに看守のズボンが再びコーヒー濡れるシーンもカット。漫画では「もう替えはねーんだよッ!」とキレていた看守にとって、優しいエンディングとなりました。
アニメオリジナルの演出としては、ガンポイントに閉じ込められた徐倫が、監視カメラのレンズを糸で隠すシーンが追加。確かに、看守に見られなくても監視カメラに映ればアウトです。ナイス演出。
誰ですか。「スタンドは一般人には見えない」とか言ってるヤツは。
また、看守パンツのエンディングに代わり、ブチのめされてベッドでうめくグェスと、その下でペンダントを見る徐倫のシーンが追加。注目はグェスが下段ベッドを奪われているところです。
さらに漫画では見られなかったパンティまで披露しています。兄貴パンティに先駆けての前座パンティですね。
『第2話 ストーン・フリー』のまとめと考察
アニメ ストーンオーシャン『第2話 ストーン・フリー』をまとめると、ポイントは以下のとおり。
- 徐倫と同室のグェスは、石の力で「グー・グー・ドールズ」を身につけていた。
- グェスの能力で小さくされた徐倫は、脱獄の手伝いをさせられる。
- 小人化の能力が切れた徐倫はグー・グー・ドールズに殺されかける。
- 徐倫は糸を固め「ストーン・フリー」を発動させ、グェスを返討ちにする。
第六部で初の能力バトルが展開された第2話。裏テーマは「ジョジョ初心者に向けてのスタンド解説講座」です。解説とバトルを同時にやってのけた徐倫にお疲れ様です。思い出してみると、第四部には承太郎、第五部には康一くんがいたから主人公はラクできたんですね。
初の敵スタンド使いとして登場したグェス。本人のルックスはいいんですが、スタンドのルックス的に仲間はムリでしたね。最終的には第四部の間田ぐらいのポジションに落ち着きました。
初登場でおかしなヤツは今までも山ほどいたから、グェスもバトル後は仲間になると思ったのですが。やはり作中でピーちゃんの中の人を殺したのがアウトだったのかな。
他人を小さくするグー・グー・ドールズの能力、第五部に登場したリトル・フィートと似てます。違うところは「本人は小さくなれない」「瞬時に小さくできる」ところでしょうか。あと、グェスは「一度に一人」という制約があるっぽいです。
ジョジョの中でも意外と少ない同種スタンド。荒木先生はなぜか一回出した能力を再登場させたがりません。おかげで第八部はパッとしない能力だらけです。同じ能力だって状況次第でちがう使い方できるのにもったいないと思います。アメコミなんて同じ能力のヤツだらけですよ。
ようやく名前付きで登場した徐倫のストーン・フリー。糸が立体化することから第三部のハイエロファントグリーンを連想します。しかし、後半は徐倫自身が糸化できるようになるため、第八部のドギー・スタイルに近いのかも。というか、礼さんが徐倫の下位互換すぎます。
しかし「ストーン・フリー」というスタンド名は、20年前に発表しておいてよかったですね。令和に発表してたら「男がプラチナやゴールドなのに、女性は石なんて性差別だわ!」とクソフェミが炎上騒ぎを起こしてるところです。
グェスをKOした徐倫ですが、もしあのまま「グェスの言いなりになって脱獄できた」世界線があったら、それはそれで面白いような気がします。ロメオへの復讐も前倒しできるし。男子監のジョンガリ・Aが「ライフルの部品がまだなんだけど!!」と焦ること間違いなし。面会に行った承太郎も、そのまま重要参考人として拘束されること間違いなしです。
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