レズミルズやMOSSA、ズンバなどのグループエクササイズで、「上手に動きたい」と思っている人は多いはず。
そこで、スタジオレッスン大好きな管理人のやまぴーが、グループエクササイズで上手に動けるようになるためのポイントを3つご紹介します。
スタジオレッスン初心者はもちろん、イントラさんもキューイングの参考にしていただけると幸いです。
上手に動くポイント①『音に合わせる』
上手に動くために一番重要なポイントは『音に合わせる』ことです。そして「音に合わせる」には2つの意味があります。それは「リズム、曲の速さに合わせる」ことと「曲調に合わせる」ことです。
リズム(曲の速さ)に合わせる
まずはリズム(曲の速さ)に合わせて動くこと。グループエクササイズでは基本中の基本です。音に合わせて動けていないと、この後に紹介するポイントを守れても、上手には見えません。それくらい音に合わせることは重要です。
どんなに綺麗なフォームで動いても、リズムが合わないとカッコ悪く見えてしまいます。逆にリズムが合っていれば、右手と左手を間違えたり、フックとアッパーを間違えてもあまり目立つことはありません。
リズムを合わせることは重要ですが、簡単ではありません。人はさまざまな理由で音より早く動いてしまう『早取り』という状態になってしまいます。早取りをせず、リズム通り動きたい人は、以下の記事を参考にしてください。
曲調に合わせる
「音に合わせる」のもうひとつの意味は『曲調に合わせる』ことです。激しい曲調のときは激しく、ゆったりした曲調のときはゆったりと、緩急をつけて動くと上手に見えます。
しかし、グループエクササイズは基本的に「発散させたい人」が参加するため、緩急なくずっとスイッチON状態で動いている人が少なくありません。分かりやすい例は、クールダウンのゆったりした曲調でも元気いっぱいに動いてる人でしょう。これは「お葬式の場で笑っている幼児」みたいなものです。子供ならまだしも、大人が場違いなことをやってはいけません。
クールダウンでなくとも、グループエクササイズでは曲中に「あえて控えめに動いて心拍数を落ち着ける」箇所があります。ここで元気いっぱい動いていると「わかってない人」と思われてしまいます。
強弱以外にも、ダンスエクササイズなどは「ラテン」「エアロ」「ヒップホップ」などのジャンルが存在します。同じステップタッチでも、ジャンルによって動きに差をつけられると、上手に見えます。
上手に動くポイント②『正確に動く』
ふたつめのポイントは『正確に動く』ことです。まずは「インストラクターの指示(コリオ)どおりに動く」ことが目標です。
インストラクターによっては、ひとつの動作にも細かい指示を出してくれます。例えば「ヒザを上げたときはつま先を下に向ける」などです。動きについての細かい追加指示もすべて反映させます。
ここまでは経験者なら実践している人も多いでしょう。しかし、まだ終わりではありません。ここからが本番です。
インストラクターの指示通りに動けるようになったら、今度は「インストラクターが指示していない部分」に注目します。例えば「エルボー」という動きなら、打つ腕の動きに加えて「打たない腕の位置、足の位置と動き、体幹の動き」にも注目します。
要するに、インストラクターの動きを完コピするのです。
人というのは、意識していない箇所の動きはいい加減になってしまいます。ステップレッスンで、足は動いても腕を振れていない人はとても多いです。どの動きについても「指示された部分」だけでなく「指示されていない部分」も意識してインストラクターの動きをコピーしましょう。
なお、インストラクターによって動きやフォームに多少の誤差があります。誤差については各自の判断で統廃合すればOKです。ただし、動きのベースはあくまで「インストラクターが基準」です。
最後に、サイドキックやジャンプニーなど、完全に真似するには「筋力や柔軟性が必要」な動きがあります。こういう動きを無理に真似ようとすると、怪我をしたり全体のフォームが汚くなる恐れがあります。そのときは無理のない範囲で「正確な動き」を真似すれば大丈夫です。
上手に動くポイント③『大きく動く』
『音に合わせる』ことと『正確に動く』ことができたら、最後に『大きく動く』ことを意識します。
グループエクササイズでは、ひとつひとつの動きが大きく、力強く動けているほうが上手に見えます。大きく動いたほうが運動効果も上がり、エクササイズとしての満足度も上がります。
ヒザを上げるときは少しでも高く、腕を伸ばすときは少しでも長く、しゃがむときは少しでも低く、動きをハッキリと見せましょう。なお、動きを大きく見せるためには、グループエクササイズの経験だけでなく、筋力や柔軟性も必要となります。
この『大きく動く』については、グループエクササイズが好きな人ならわざわざ説明しなくても意識していることでしょう。前述の『音に合わせる』と『正確に動く』に比べて簡単なため、実践もしやすいはずです。
しかし、だからこそ『大きく動く』ことは注意すべきポイントになります。理由については次章をご覧ください。
ポイントには優先順位がある
グループエクササイズで上手に動くポイントについて、以下の3つを紹介しました。
- ポイント①『音に合わせる』
- ポイント②『正確に動く』
- ポイント③『大きく動く』
この3つのポイントについて、ひとつ注意点があります。これらのポイントは「同列ではなく優先順位がある」ということです。必ず下の順番でポイントを押さえる必要があります。
『①音に合わせる>②正確に動く>③大きく動く』
まず音に合わせるよう注意して、次に正確に動くことを意識して、最後に大きく動くことを考えます。
優先順位については、カラオケで歌うことに置き換えてみると分かりやすいでしょう。
- 曲のリズムに合わせる
- 正しい音階で歌う
- 声量を大きくする
歌が上手いと感じる人の優先順位は、必ず上記の順番です。声量が大きくてもリズムや音階がズレた人を上手いとは思いません。ただのジャイアンです。
エクササイズも同様で「大きい動き」だけでは上手いとは言えません。しかしながら、「大きく動く」ことは他のポイントより簡単に実践でき、かつ「消費カロリーを上げる」ことにも繋がります。そのため経験者でも「大きく動く」しか意識していないことがよくあります。
むしろスタジオでは「常連」や「マニア」と言われる輩ほど「大きく動く」ことしか考えていなかったりします。大きい動きは目立つからです。それは「悪目立ち」と言われるものですが、本人たちは気にしていません。
フォームが汚い早取りの動きでも、大きく動けば目立ちます。注目を集めた本人は気分上々、周りの常連仲間は負けじと応戦、インストラクターは苦笑いを浮かべながらスルー。スタジオあるあるの風景です。
上手に動くとはどういうことか
ここで改めて「上手に動くとはどういうことか」について考えましょう。
前述のように、運動効果を高めたいだけなら「大きく動く」だけで十分です。しかし、それは「上手な動き」ではありません。パワフルなのになぜか汚く見える人は、勢いを優先した結果、体幹がブレたり、タイミングがズレているのです。
反対に、パワフルではないのに上手に見えるインストラクターがたくさんいます。これは「大きく動いてはいないが、音に合わせて正確に動いている」からです。①『音に合わせる』と②『正確に動く』だけで、上手に動くことはできます。というか、この2つがとても難しいのです。
「上手に動く=目立つ」ではありません。正しくは「上手に動く=目ざわりでない」です。「目ざわりでないのに目を惹く動き」こそが上手な動きです。
しかしながら、なぜかスタジオレッスンでは「目立つ動きは上手い」という半分誤った認識が横行しています。インスタなどのSNSによりスタジオが「自己顕示欲発散会場」になりつつある現状が、さらに拍車をかけています。
マニアがイントラを褒めるときも「ジャンプニーが高い!」など、浅い内容しか言ってなかったりします。初心者が見てもひと目で分かる判断基準を得意げに語らないでください。
ジャンプニーの高さだけでイントラの力量を判断するようなマニアを例えるなら、中身の味より見た目のボリュームで料理を評価する「ラーメン二郎」の客みたいなものです。やまぴーはそういう輩を心の中でを『ジロリアン』と呼んでいます。
上手に動くためには、動きのマシマシだけにこだわらず、『音に合わせる』ことと『正確に動く』ことも心掛けましょう。
※注※
実際の二郎系は味にも力を入れているお店が多いです。また、見た目ではなく味重視で二郎に通っているファンも多くいます。よって、本来の「ジロリアン」は味オンチを指す言葉ではないことを補足させていただきます。
上手に動く3つのポイントまとめ
この記事の内容をまとめると以下の通りです。
ポイント①『音に合わせる』
音(リズム、曲調)に合わせて動けているか
ポイント②『正確に動く』
インストラクターの指示(コリオ)どおりに動けているか
ポイント③『大きく動く』
ひとつひとつの動作を大きく動けているか
上手に動くポイントには優先順位がある
①音に合わせる>②正確に動く>③大きく動く
下手な人ほど動きの大きさに固執して、不正確でリズムを外した動きになる。
派手さだけを求めるスタジオマニアは『ジロリアン』と呼ばれる。
実際のラーメン二郎は味にも力を入れている。
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