なぜスポーツクラブのダンスレッスンには男性会員がいないのか

なぜスポーツクラブのダンスレッスンには男性会員がいないのか

 

スポーツクラブで見られる七不思議のひとつに『ダンスレッスンに男性がいない』という謎があります。この謎について、スポーツクラブ大好き&ダンス大好き男性のやまぴーが、ズバッと解明させていただきます。

この記事を読んで、ダンスレッスンに来る男性が(もちろん女性も)増えると嬉しいですね。

 

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ダンスレッスン参加者は女性ばかり

スポーツクラブのスタジオレッスンには格闘技エクササイズやヨガ、ダンスなど多種多様なレッスンがあります。やまぴーもいろいろなレッスンに参加しているのですが、ある日ふと不思議なことに気づきました。それは『ダンスクラスに男性の参加者がいない』ことです。

スタジオレッスンの参加者は全体的に女性が多いため、どのレッスンでも男女比は女性が上になります。しかし男性会員がゼロなわけではありません。

格闘技エクササイズや筋トレ系レッスンでは男性の参加率が高めです。エアロビクスやヨガといった女性イメージの強いレッスンでも、男性は少数ですが参加しています。

しかし、ダンスレッスンには本当に男性の参加者がいません。バレエやジャズみたいな女性メインのジャンルなら理解できますが、ヒップホップダンスのようなストリート系のダンスレッスンにも男性はいません。

男性はダンスに苦手意識を持ちがちです。しかし、ズンバなどのダンスエクササイズでは男性の参加者を見かけます。ダンスエクササイズはOKで、ダンスだけが敬遠されているのです。

やまぴー自身は定期的にダンスレッスンに参加していますが、男性が自分だけというレッスンを数え切れないほど経験しています。たまに様子見できた初心者の男性を見かけることがありますが、翌週もやって来る可能性は皆無です。

ダンスレッスンを一回で止めてしまうことを残念に思う一方で、やまぴーは同じ男性として、一回で止める気持ちがよくわかります。そこには『男性ならではの心理』と『ダンスに対する誤解』があるのです。

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男性会員のスタジオ行動履歴

ここでスタジオレッスンを始めたばかりの男性会員の行動をシミュレーションしてみます。男性の方はきっと共感できるはずです。

まず、スケジュール表を見て参加できそうなレッスンを探します。最初に選んだのは「格闘技エクササイズ」のクラスです。参加してみると予想以上に楽しい。しかも初めてなのに、周りの女性たちより自分の動きのほうがキレがあるように思えます。「自分には才能があるのかも」と気分が良くなります。

次に参加するのはバーベルを使った「筋トレレッスン」です。ここでも初参加ながら、周りの女性よりはるかに重いバーベルでスクワットやプレスができます。気分は上々です。

今度はちょっと苦手と思いつつも、ダンスエクササイズのクラスに参加します。ラテン系のクネクネした動きは好きになれませんが、移動や腕振りなどは周りの参加者よりパワフルにできました。

なんだ、俺ってけっこう動けるじゃないか。次は「ヒップホップダンス」に参加してみるか。テレビで見たことあるけど、床で回ったりバク転したりするやつだよな。まあスポーツクラブだからそんな動きはないだろうけど。

実際にヒップホップのクラスに行ってみると、参加者の年齢層は予想以上に高く、しかも女性ばかり。こりゃいよいよ楽勝だな、と余裕の表情になります。しかしレッスンが始まると、男性の余裕は見事に打ち砕かれるのです。

アクロバットな動きはありませんが、つま先とカカトで素早く重心移動をしたり、身体の様々な部分を波打たせながらスクワットしたりと、これまでの人生で一度もやったことがない動きが登場します。

先生の動きをマネようとしますが、身体をどう動かせばよいのかわかりません。鏡に映る自分の姿がひどく無様に見えます。俺って運動神経こんなに悪かったか!?

そう思って斜め前の女性(年配で筋肉もなさそう)の動きを見ると、自分よりはるかにカッコよく動いています。なんでおばさんにできて俺はできないんだ?と、パニックになります。

レッスン後、初参加の男性はたっぷりと挫折感と屈辱感を味わいます。男はプライドの生き物です。女性に恥ずかしい姿を晒すことに耐えられません。しかもその理由が「女性より運動神経が悪い」となると、輪をかけて耐えられません。

こうして男性は「ダンスなんて二度とやるか」と心に決めて、気持ちよくなれる格闘技エクササイズや筋トレにハマっていくのです。

しかし、この男性はダンスについて大きな勘違いをしています。

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一般人がダンスに持っている誤解

前章では「男性あるあるの心理」について紹介しました。ここではダンス(主にストリートダンス)に関する一般的な誤解について説明します。

それは『カッコいいダンス=ド派手な動き』という勘違いです。世間では「簡単に理解できるもの」が重宝されます。そのため、ダンスといえばアクロバティックな動きが満載のブレイクダンスばかりがテレビで紹介されるのです。

一般ウケが良いのは「ダンスの動き」ではなく「筋力を使った派手な動き」です。ぶっちゃけ、オリンピックの体操競技を見るのと同じ感覚なのです。体操競技との違いは、後ろでBGMが流れているか程度です。

ブレイクダンスはダンスのジャンルのひとつに過ぎません。他にも魅力的なジャンルはたくさんあります。しかし、素人ウケが絶大なため、アクロバットな動きこそがダンスの最高峰だと紹介されるのです。

余談ですが、かつて「一般の女子大生が審査員を務めるフリーダンスバトル」なるものが開催されましたが、予選突破できたダンサーのジャンルは全員ブレイクダンスだったそうです。

しかし、ダンスに対する誤解が生まれている現状について、一般人の無知を責めるのは間違っています。世間には「ダンス=ド派手な動き=エクササイズ効果抜群」と誤解させる情報が溢れているからです。

かつてYouTubeで絶大な再生回数のダンス解説動画がありましたが、踊っているのはダンサーではなく、エアロビのインストラクターでした。「痩せすぎ注意ダンス」などをアップしてるヤツは100%偽者です。

※近年ではガチのダンサー勢がレクチャー動画をアップするようになったため、偽者はずいぶん駆逐されました。でもゼロではないです。

一方、本業のダンサーがエクササイズ側に寄ってくる事例もあります。イージードゥなんとかなどが分かりやすい例です。本業スキルが落ちて稼げなくなったため、難易度の低いエクササイズ分野で巻き返そうとしているのです。

ダンスというものは、筋力にモノを言わせてブンブン動くことではありません。音楽(リズム)に合わせてカッコよく踊ることです。「筋力<リズム感」です。

逆にいえば、筋力の少ない女性や高齢者でも、ダンスは大いに上達できるジャンルです。グループエクササイズのクラスより、ダンスクラスのほうが参加者の年齢層が高いのは、そういう理由があります。

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ダンススキルは筋力とは無関係

ダンスレッスンは、筋力ではなく技術力を身につける「技術取得」のクラスです。エクササイズと混同されがちですが、内容としては「お稽古ごと」のクラスになります。

エクササイズレッスンでは「50代女性は無理だけど20代男性なら楽勝」な動きが多く登場します。格闘技エクササイズはそんな動きばかりです。しかし、ダンスには筋力によるアドバンテージがありません。老若男女だれでもスタートラインは同じです。

ダンスの動きは練習して身につけるものがほとんどです。走るのが速い男性でも、いきなりクラブステップは踏めませんし、首を横に動かすこともできません。体力測定の結果が反映されやすいエクササイズとは別モノなのです。

つまり、初めてダンスレッスンはできなくて当然なのです。落ち込むこと自体が勘違い(というか自惚れ)なのです。目の前の女性より動けないのは、運動神経が劣っているからではありません。ダンススキルが劣っているからです。

たとえば初めて料理教室に参加したときに、目の前の女性より自分の包丁さばきが下手だったとしても「俺は腕の筋力は女より弱いのか!」とは思わないはずです。ギター教室やビリヤード教室だったとしても同様です。

ダンスを習うときは、筋力重視の「エクササイズ脳」から、技術重視の「お稽古脳」に切り替えて参加すべきです。そうすれば、変な自信や気負いをすることなくレッスンに臨めます。

最後に、男性にはたいへん残念なお知らせですが、実はエクササイズでも筋力ブンブンな動きは歓迎されていません。本人はイケてるつもりでも、周りの女性からは「リズム音痴が暴れている」と思われているだけです。

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ダンスレッスンを続けるために

ダンスレッスンを続けていくためには、エクササイズレッスンにありがちな固定観念を変えることです。

具体的には、以下のことを覚えておけばダンスレッスンに参加しやすくなるでしょう。

  • ダンスレッスンは、はじめは出来なくて当たり前
  • ダンスレッスンは、年齢や性別による有利不利はない
  • ダンスレッスンは、派手な動きが良いわけではない

男性だけでなく、ダンスレッスンをすぐに諦めた女性にも覚えていただきたい項目になります。

「できない姿を見られることが恥ずかしい」と考える人も多いと思いますが、心配は無用です。他の参加者もレッスンに必死で、他人の動きを見ている余裕などありませんから。

ダンスは、性別・年齢に関係なく誰でも技術を身につけることができます。生涯を通して続けれられる趣味になりますので、多くの人にぜひ一度体験してほしく思います。

 

<追記>この記事を読んで、「なぜやまぴーは男性なのにダンスレッスンの初回でつまずかなかったのか?」と思われた人もいるでしょう。
やまぴーが初回でつまずかなった理由、それは「やまぴーが固定観念に囚われない広い知識と教養を備えた有識者」だったからに他なりません。(深くうなずく読者)
もちろんウソで、ホントは初めて生で見たダンスが衝撃すぎて「俺もなりてえ!!」と一瞬で沼落ちしたからです。羞恥を感じるヒマもありませんでした。マジで。

 

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