こんにちは、やまぴーです。
月に一度のジョジョリオンネタ、今月もいきますよ。
※ここから先はネタバレあり、というかウルトラジャンプ2017年12月号のジョジョリオンを読んでないとまったく理解不能な内容となっております
ルーザースクラブ康穂
常敏の埋めたプアー・トムのスタンド「オゾン・ベイビー」がついに発動!
と思ったら、先月のウルジャンの予告どおり今月は康穂の過去のお話。
ぶっちゃけ、新キャラと新スタンド出してテンション上げさせといて、タイミング悪いことこの上なしです。
が、流れを止めてでも入れたいエピソードなんでしょう。
なにか荒木先生の『意志』を感じるッ
明かされた康穂の過去については、重いわ深いわで茶化しづらい。
てことで今回はマジメに書きます。
母親からは愛されてない、クラスからは孤立してる、唯一の平穏が別れた父親に会うこと、とスティーブン・キングの『IT』に出てくるいじめられっ子集団「ルーザースクラブ」に入会できそうな日々を送っています。
康穂の母が、髪留めを見ようともせず値段を聞いてはじめて振り向くところは、康穂の家庭環境がわかる良いシーンです。
仗世文の母親といい、ジョルノの母親といい、ジョジョにはネグレクト(育児放棄)な母親が出てくること多いね。しかもジョルノの母親以外は、母親自身が切迫してて子供にかまえない環境っぽいところが痛い。
誕生日の友達への『0時のオメデトウメール』やみんなで囲んでのプレゼントなど、『いいね!のために生きている』雰囲気が今っぽいですね。裏のイジメ含めて。
荒木先生、娘さんから実生活のエピソード聞いたんでしょうか。
そこから今回登場した「岩動物」に父親の幻想を砕かれてリストカットを行い、病室でホリーさんと会うことになるわけです。
「自明の下では 見過ごされて良い事など ひとつとして無いの」
「大切で…意味があるのよ…」
「自分の事だけを見つめているとそれは見えない」
「大切な事がそのうち見えるといいわね」
定助だけでなく、過去に康穂もホリーさん(と吉影)に救われていた。
ということで康穂の優先順位も「憲助さんの『指令』」、というか「ロカカカ」、というか「ホリーさん」となって、晴れて正式メンバー入りです。
康穂の前身である康一くんは、良いキャラでしたが物語の「因縁」からは外れていたのが寂しかったところ。康穂は今回のエピソードで「因縁」も追加されキャラに厚みが出ましたね。
うん、プアー・トム一回休みにしても加える価値のあるエピソードでしたね。
さて、ここからはやまぴーの勝手な妄想ですが、
ホリーさんの「自分の事だけを見つめているとそれは見えない」とか、
康穂の回想にあるの「それはママの視点…」とか、
父親が康穂に語る会えなくなる理由などから、
離婚の原因はおそらく父親の浮気じゃないかと思ってます。で、母親は康穂のことを考えてそのことを伝えてないとか。
確証はまったくないんですけど。
※注意※
今回のエピソードを読んで改めてジョジョリオン1巻を読み直した人もいるでしょう。(やまぴーもです)
で、読んでみて「あれ?今月の話とちょっとシチュエーションが違わない?」とか思われてることでしょう。(やまぴーもです)
さらに読み進めると、帽子屋との会話とか確実におかしいと思うでしょう。
でもね、荒木先生が伏線回収するの苦手なのはファンならご存じのはずです。
「話が違う!」とかでかい声出さないでください。
むかしの話なんてどーでもいいんですよ。
おとなはウソつきではないのです。
まちがいをするだけなのです…
オートボットタイプの岩動物
康穂が父親に褒められるために公園のガラクタ市で買った桃の花の髪留めが、実は「岩動物」でした。
なんかトランスフォーマーっぽいね。ノキアのケータイが変形するヤツ。
前回の岩動物「ドレミファソラティ・ド」もビックリな形態ですが、今回のトランスフォーマーもすごいね。
っていうか岩動物ってそんなにバリエーション豊富なの?
なんでもアリな岩動物とか出て来られたら困るな。二万年生きてる巨大怪獣型の岩動物とか。
もっと心配なのは、スタンドとの境界線があやふやになると恐い。
こいつスタンドなの?岩動物なの?それとも六壁坂にいる妖怪?
マナーにうるさい神様ってのもいたな。
そんな意味不明な生物をアッサリ踏み潰す吉良吉影。
数年後にコンテナの岩人間にはすげえ食いついてるのに、彼の興味の基準がよくわかりません。
余談ですが、髪留めのデザインになっている「桃の花」は、漢字で「桃李」と書きます。そして故事成語には「桃李不言、下自成蹊」という言葉があります。
桃李言わざれども、下おのずから蹊を成す
言葉の意味は、
『桃の木は黙っていてもその匂いで人が集まってくるように、徳のある人の下へは黙っていても人が集まってくる』
ホリーさんに救われた人間が集まってくる8部を例えているようで面白いですね。
ちなみに、俳優の「松坂桃李」や「成蹊大学」もこの言葉が由来です。
お、なんかいい感じでまとまった気がします。
来月こそはワシの出番ぢゃろ!
忘れないでくれ、とばかりにラスト2ページでナイフ使って穴掘ってた常敏。東方邸ならガレージにスコップぐらいありそうなもんですが。
さて、果樹園を封鎖するという能力を持ってるらしいプアー・トムのスタンド「オゾン・ベイビー」この前、「家」と「封鎖」に関係ありそうなパッケージの「キャビン」っていう映画を見つけましたが、観たら全然ちがう内容でした。
物語自体はホラーファンほど楽しめそうな内容でした。オススメです。
やっぱり元ネタ候補はスティーブン・キングの「アンダー・ザ・ドーム」かな。
今回のシチュエーションに一番近そう。
もちろん、封鎖されるのは「内側」にいる人間なんですけど。
次号、いよいよオゾンベイビーが東方家を襲う!
と思わせて、また違うヤツのエピソードとかだとイヤだな。
右肩の手術でアー君がホリーさんに会う話とかイヤだな。
#72へつづく→
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