最近、日向坂46の『ソンナコトナイヨ』という歌が頭から離れないんですよ。
こんな曲です。
サビのダンスがアグレッシブで楽しいMVです。
メンバー全員が八極拳の鉄山靠を打ち出していたり、ジョジョの第4部で吉良吉影がやってたサマーキャンプポーズやったりします。
この人数だと、さすがの仗助も負けたでしょう。
で本題なんですが、やまぴーは何故か『ソンナコトナイヨ』の曲を聴くたびに泣きそうな気持ちになるんですよ。それこそCMで流れるたびにグッときちゃうんです。
ひょっとして「歌詞が刺さるのか?」と思い歌詞を調べてみると、これが「前髪を切りすぎた女の子を励ます歌」という心底どうでも……もとい、10代の心に響く歌詞でした。さすが秋本先生です。
というか、そもそもテレビから「そんなことないよ」と聞こえる時点で泣けてくるんですから、歌詞の内容は関係ないですね。
で、自分なりに考えてみました。
「そんなことないよ」というのは否定形の励まし、つまりネガティブになっている相手に対して「いやいや、イケるでしょ」と言ってるわけです。
って考えてたらピンときたんです。
過去にそういう言葉で心が震えた経験があったんです。
いや、やまぴーが言われたわけじゃないんですけど。
それは漫画『うしおととら』の最終章で、真由子がとらに「とらちゃんの胸に穴なんてあいてないよ!」と言ってたシーンでした!
20年の時を経て蘇るあの感動。
うしとら最終章を思い出したら誰だって泣くよ。
うしとらの最終章って漫画史に残る名場面の連続じゃないですか。
白面の者を倒すために、それまで登場してきた法力僧と妖怪が全員集合ですよ。
とはいえ、うしとらのキャラってラスト前に半分くらい死んでるですよ。
だから小夜ちゃんとオマモリサマが冥界の門を開けて英霊を呼び戻すんですよ。
死んだキャラまで呼び戻してオールスターバトルするって、そりゃ泣けるでしょ。
考えてみると、「ソンナコトナイヨ」のMVでも日向坂46のメンバーがいっぱい登場してたから、無意識にうしとらのオールスターバトルが蘇ったのだと思われます。
つーか、徳野さん呼び戻す藤田和日郎先生のセンスがすげえ。
秋葉流やヒョウさんはわかるよ。法力僧と符咒士だから。
サトリも妖怪だからまあセーフ。
でも、徳野さんはただの暴力団だからね。しかも白面を相手に武器がチャカだからね。なのに4人衆のなかで一番カッコよく見えるから不思議です。
うしとら最終章って戻って来る死者のチョイスが絶妙なんですよ。礼子の父親とか勇の父親とか。
礼子の父親なんて出てきたの1巻ですよ。しかも敵ですよ。成仏できたのにまた鬼化して現世で戦うワケですから。
勇のお父さんとか衾のインパクトで誰も覚えてないですよ。でも飛行機ごと蘇ってきてすげえ数の敵やっつけるんですよ。飛行機といっても戦闘機じゃなくて旅客機ですよ。だがそこがいい。
他にも勇雪丸の船長とか、サンピタラカムイとか、麻子のラーメン屋に駆け付けたバルちゃんとか、急に須磨子を助ける海座頭とか、離れ小島でひとりで戦う凶羅とか、とにかくグッとくる要素満載です。
そんな涙腺をボロボロさせる『うしおととら』の最終章の感動を、日向坂46の「そんなことないよ」の一言でフラッシュバックさせられたら、そりゃ泣いても仕方ないって話ですよ。
もう10年以上、うしとらを熱く語ってないわけですから。
語る相手もめっきり減りました。
最近では上に挙げたキャラがわからないヤツもいるわけです。嘆かわしいかぎりです。以前、真由子の話をしてたら「ラーメン屋の娘でしたっけ?」と、別ヒロインの麻子と混同されたこともありました。ゆとり教育の弊害でしょう。
近頃の若い子はプルチネルラとグリモルディの違いもわからないそうです。ちょっとヤバくないですか?阿紫花とパンタローネの死闘を読んでないってことですよ。人生どんだけ損してんだ?ってハナシですよ。
ってことは、ジョージの最期も読んでないってことですよ。「ピアノをまた弾いてね」がわからないってことですよ。
でも、ジョージの技とカールの技の区別がつかなくても、そこは大目に見ます。あれはややこしいからね。ジョージ・ラローシュが『神秘の球(ボラ・ミステリオサ)』で、カール・シュナージーが『驚異の球(ヴンダークーゲル)』です。
……と、ここで記事を読み返してみたら、やまぴーも間違えてるところがありました。
「ソンナコトナイヨ」のMVでメンバーが鉄山靠(てつざんこう)やってると書きましたが、よく見ると裡門頂肘(りもんちょうちゅう)でした。
鉄山靠は体当たり、裡門頂肘は押し上げるヒジ打ち。こんな簡単なこともわからないなんて、「10年早いんだよ」と言われても何も言い返せないところです。
と、ここまで書いてまた大きな問題に気付いたんですが、やまぴーは日向坂46と欅坂46と乃木坂46の区別がつきません。
これってヤバいですかね?
どうでもいいですね。
◆おまけ◆
「うしおととら」の2大ヒロイン、井上真由子(左)と中村麻子(右)
阿紫花英良の懸糸傀儡、プルチネルラ(左)とグリモルディ(右)
神秘の球(ボラ・ミステリオサ)のジョージ・ラローシュ(左)と驚異の球(ヴンダークーゲル)のカール・シュナージー(右)
鉄山靠(左)と裡門頂肘(右)