映画『LOGAN/ローガン』のあらすじと感想を小ネタ&ネタバレを交えて

はい、今回は公開初日に見たこの映画の感想です。

 

映画『ローガン』日本版予告編


ウルヴァリンシリーズ3部作の完結編、17年続いたX-メンシリーズの「ひとまずの」完結編にもなります。

ネタバレしない程度の感想

はじめのあらすじ

2029年、この25年間で新たなミュータントは生まれておらず、彼らの存在は絶滅の危機に瀕している。かつて「ウルヴァリン」の名で知られていたローガンことジェームズ・ハウレットはテキサス州で運転手として働き、メキシコ国境の向かい側に位置する放棄された製錬工場でチャールズ・エグゼビアの介護をしながらキャリバンと共に暮らしていた。チャールズはミュータントと交信したと言い張るが、ローガンとキャリバンはこれを信用しない。
ある日、ローガンの素姓を知る男(ドナルド・ピアース)が現れ、人探しの協力を求められる。また、ローガンは元看護師と名乗るガブリエラ・ロペスから、ローラという名の11歳の少女をノースダコタ州にある「エデン」まで送り届けて欲しいという依頼を受ける。ローガンが改めて迎えに訪れると、ガブリエラは何者かに殺害されていた。ピアースらに追跡され住処を襲撃されたローガンは、車中に忍び込んでいたローラとチャールズを連れて逃避行を始める。
引用:wikipedia

ストーリーとしてはかなりシンプル&オーソドックス。前回や前々回のウルヴァリンシリーズ見ていなくても、X-メンの世界観(いいミュータントと悪いミュータントが戦う世界)ぐらいがわかれば十分楽しめます。

下の動画は見る前でも後でも作品理解の手助けになるかも↓
来日予定のヒュー・ジャックマンが語る/映画『LOGAN/ローガン』インタビュー映像

簡単にキャラ紹介
ローガン / ウルヴァリン

両手の甲に最硬の金属「アダマンチウム」の3本爪を持ち、どんな傷も即座に治る超回復能力「ヒ-リング・ファクター」を持ったミュータント。原作コミックスの姿はかなり日本人受けしない感じ。身長160cmだし。

1800年代から生きている彼も、ラストとなる今作では字を読むときにはメガネが必要なおじいちゃんキャラに。老眼のローガン、悲しいですね。

なお、今作の原作は『ウルヴァリン オールドマン・ローガン』となっていますが、その漫画とほとんど内容違います。

チャールズ・エグゼビア

車イスに乗った最強テレパスを持つミュータント「プロフェッサーX」。

X-メンの創始者でありミュータントたちの学園を創設した彼も今作ではローガン以上のおじいちゃんに。しかも能力のダダ漏れを止められない老害的存在に。

作中でチャールズを介護するローガンを見てると「老人を介護する老人」というリアル社会問題を思い出します。

ローラ・キニー / X-23

ウルヴァリンのクローン。戦闘マシーン。足先にもアダマンチウムの爪あり。

更に詳しい原作の設定はコチラを↓
1分で学ぶマーベルコミック!:X-23/ウルヴァリン

映画版では11歳の設定ですが、ものすごいアクションシーンを見せてくれます。なんでもローラ役のダフネもそのスタント役も11歳なんだとか。

LOGAN | Laura X-23 Fighting Skills


音響の良い映画館で聞くローラの金切り声はものすごかったです。

余談ですが、X-23はアニメ版のオリジナルキャラが人気出たためにコミックに逆輸入されたらしい。DCコミックの「ハーレークイン」と同じですね。

ドナルド・ピアース

今作のボス的存在のサイボーグ。

原作ではサイボーグ集団「リーヴァーズ」のボスで身体のパーツをとっかえひっかえパワーアップしたりしてますが、映画では「右手が高性能な義手の人」程度です。でも俳優さんがカッコいい。

キャリバン

ミュータント探知能力を持つミュータント。日光に弱く、当たると皮膚が焼けただれてしまう。

原作だと体型がだいぶコロコロ変わってます。

映画「アポカリプス」にも登場してたらしいのですが、どこに出てたのか全然思い出せません。

ザンダー・ライス

ミュータント計画に関わっていた悪の科学者or医者。

公開前の情報では彼が「Mr.シニスター」というヴィラン役で出ると聞いていたからスクリーンに登場したときは「???」になっちゃいました。

こちらがスーパーヴィラン、Mr.シニスター。

こちらの登場を期待してたんだけどなあ。

全体の感想

今までのX-メンシリーズに登場したミュータントはほぼ出てきません。舞台となる2029年は「ミュータントがほぼ死に絶えた」という設定だから仕方ないのでしょうが、デッドプール的な考えだと「予算が足りなかったの?」と思ってしまったり。念動力系のキャラ好きにはちょっと寂しいかも。肉弾系のキャラ好きにはヤッホーですね。おかげでアクションシーンがすごいです。しかもけっこうエグいです。さすがR15指定。

以前から同じマーベル映画でも20世紀フォックスのX-メンシリーズのストーリーはディズニーサイドのマーベルシリーズよりやや重い印象ありましたが、今作は今までのX-メンシリーズのなかでもズバ抜けて重いです。さすがR15指定。このあたりは好き嫌いが分かれるところだと思います。シリーズのラストとしてローガンというキャラを描き切るにはこれくらい重いのもやむなしだったのかな。でもダークナイトほど重くはないです。

まとめると、エグいアクション多めのオーソドックスですが重くて切なくて老人が活躍する話です。よくわかりませんね。でも映画館で見る価値はあるので興味ある人はぜひ映画館まで!スタッフロール後の映像はありませんので急いでる方はすぐ退館できますよ。

 

※ネタバレ苦手な方はここまで

ネタバレありの感想殴り書き

ここから先はネタバレおかまいなしで思ったこと殴り書きです。

冒頭で車泥棒のチンピラに苦戦するローガンに唖然。ああ、たしかにこれはもう引退だな、と妙に納得してしまいます。「車は撃つな!」と仕事用のリムジンかばって撃たれるとこなんて笑えるシーンなんですが、同時に哀愁も感じてしまいます。

冒頭に出てきた日本刀はきっと前作の『ウルヴァリン:SAMURAI』に繋がるアイテムなんでしょうが前作見てないので意味わからずちょっと悔しかったです。

わからないネタでいうとホテルでチャールズとローラが見てた西部劇『シェーン』(1953)も見たことありません。でもこっちは悔しくない。ローガンの墓標の前でシェーンのセリフ完コピしてたローラの記憶力にビックリ。

キャリバンの使えなさがすごかったです。能力使ってるシーンあった?日光で皮膚がただれるシーンしか覚えてないです。このキャラ出す必要あったの?死んだあとにDeNAを採取されるシーンがありますが、次回作のミュータント登場の布石に使われただけでしょうか。

ミュータントでいえば、ストーリー終盤にローラの同窓生たちが大集合して超能力バトルに突入ですが、できればもっと早くにこういうバトルを見たかった!いや、ストーリー的に超能力バトルを推してないことはわかってます。でも冷気吐くヤツとか植物巻きつかせるヤツとか物浮かせちゃうヤツとか出てくると、「コイツらの活躍をもっと見たい!」って思うのがX-メン好きの男子ではないでしょうか。
車持ち上げて叩きつけるシーンは、ジョジョ好きなら「ロードローラーだッ!」と言わずにはいられない名場面です。

でもローガンの埋葬で小太りの男の子がウルヴァリンの人形(黄色コスのやつ)持ってるシーンはあざとくていらなかったかな。ローラが十字架を「X」に置き換えちゃうのもいらなかったかな。アポカリプスの鉄柱X刺しぐらいのベタ感です。

埋葬されたローガンってホントに死んでるんでしょうか?水の中に何年か沈められても生き返るぐらいの人だから、また緑の注射したら「ぷはー!」とか言いながら生き返るんじゃない?とか思ってしまいます。ヒュー・ジャックマンがあと10歳若かったら次回作でアッサリ生き返れそうなラストです。今作の感動は台無しですけど。

どうでもいいですが、農場一家とコンビニ店員が可哀そうでした。こういう人たちが気になっちゃうタイプなんです。逃げるローガンの車で轢かれたトウモロコシも気になっちゃいます。
てかなんでチャールズは一家に「泊まる」とか言っちゃうかね?軍隊も顔負けの殺人集団に追われてる最中だよね?人助けとか言いながら死亡フラグ立てるとかまさしく老害です。でも本人も殺されたのはちょっとビックリでした。でも一家の父親がローガンに向けても引き金を引くシーンはグッときました。ミューティめ!

と、いろいろ見た直後はいろいろツッコミも出てきましたが、いま一息ついて書いていると「まあ今回のストーリーだとそうなるよな」と納得できちゃうから不思議です。それだけ名作だったってことですね。繰り返しですが、映画館に行く価値は十分にありました。

これからウルヴァリンのシリーズをもう一度見直してみようかな。

 

あ、最後に言い忘れてましたがオッパイ出てるシーンありましたね。さすがR15指定。

 


『LOGAN/ローガン』
[Logan]

製作会社 – マーベル・エンターテインメント、TSGエンターテインメント、キンバーグ・ジャンル、ザ・ドナーズ・カンパニー
配給 – 20世紀フォックス

キャスト(カッコは吹き替え)
ローガン / ウルヴァリン – ヒュー・ジャックマン(山路和弘)
チャールズ・エグゼビア / プロフェッサーX – パトリック・スチュワート(麦人)
ローラ・キニー / X-23 – ダフネ・キーン(鈴木梨央)
ドナルド・ピアース – ボイド・ホルブルック(小川輝晃)
キャリバン – スティーヴン・マーチャント(川島得愛)
ザンダー・ライス – リチャード・E・グラント

監督 – ジェームズ・マンゴールド
脚本 – マイケル・グリーン、スコット・フランク、ジェームズ・マンゴールド
原案 – デヴィッド・ジェームズ・ケリー、ジェームズ・マンゴールド
原作 – 『Old Man Logan』マーク・ミラー、スティーブ・マクニーブン
製作 – ハッチ・パーカー、サイモン・キンバーグ、ローレン・シュラー・ドナー
音楽 – マルコ・ベルトラミ

映画・本
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