こんにちは、やまぴーです。
今回ご紹介する映画は、待ちに待ったこの大作!
『パシフィック・リム:アップライジング』日本版本予告
やまぴーは前作の『パシフィック・リム』が好きで好きで、もう何度観たかわかりません。
っていうかAmazonのプライムビデオを買ってスマホに入れて、今でもちょくちょく観てます。
そのくらい好きな作品なので、続編をどれだけ待ちわびたことか。
でも予告編を観てると、なんか嫌な予感が…
まずは前作と今作のあらすじと用語解説、さらにイェーガーと怪獣と登場人物紹介、そしてネタバレあり感想です。
あらすじ
前作のあらすじ
2013年、太平洋深海の“裂け目”から突如巨大な生命体がやってきた。“KAIJU”と名付けられた奴らは、大都市への襲撃と破壊を繰り返し、人類は存続の危機を迎える。そこで翌年、国際同盟組織は人類の英知を結集した人型巨大兵器“イェーガー”を開発する。その操縦は2人のパイロットによって行われ、イェーガーが能力を発揮するには、神経同調システムによってパイロット同士の脳波を高い次元でシンクロさせる必要があった。当初は優勢を誇ったイェーガーだったが、長引く戦いの中で次第に苦境に追い込まれていく。そんな中、かつてKAIJUとの戦いで兄を失い、戦線を離脱した元レンジャーのローリー・ベケット(チャーリー・ハナム)が復帰。彼が乗る旧式イェーガー、ジプシー・デンジャーのメンテナンスに当たるのは日本人研究者の森マコ(菊地凛子)。やがて彼女はローリーとの相性を買われ、ジプシー・デンジャーのパイロットに大抜擢される。裂け目を爆弾で破壊する計画に臨むも、過去最大級のKAIJUが出現。マコの養父で司令官のスタッカー・ペントコスト(イドリス・エルバ)が別のイェーガー、ストライカー・エウレカに乗り込み、自爆でKAIJUを撃退する。ローリーとマコも命がけで作戦を決行し、数多の犠牲の末、遂に地球を守り抜いた。
数々の怪獣映画、ロボットアニメのオマージュを昇華させた前作『パシフィック・リム』は文句なしの超名作です。
ロボットや怪獣が好きな人は絶対観たほうがいいですよ。
今作のあらすじ
人類とKAIJUの死闘から数年が経過し、平穏が戻っていた地球。しかし進化を遂げたKAIJUが再び姿を現した事で、つかの間の平和は脆くも崩れ去る―。
さらに、謎の黒いイェーガー”オブシディアン・フューリー”の出現により、人類を守るはずのイェーガー同士による激しい戦いも発生。
果たして、スタイリッシュに洗練されパワーアップした新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロット達は、迫りくる危機を乗り越えることができるのか?!
用語解説
怪獣[KAIJU]
由来は日本語の「怪獣」。西暦2013年、太平洋深海の裂け目から突如現れた巨大生命体。大きさも形状も様々だかDNAは同一。人類の殲滅を目的とし容赦なく襲い掛かる。強さと大きさから「カテゴリー」でランク付けされており、数字が大きいほど強い。「怪獣ブルー」といわれる青色の血液が流れており、触れると人体および環境に多大な悪影響を及ぼす。怪獣ブルーの広範囲流出を防ぐため、イェーガーが開発された。
JAEGER[イェーガー]
由来はドイツ語の「狩人」。勇敢な人類たちにより編成された環太平洋防衛軍(PPDC)がKAIJUの襲撃から人類を守るために開発した人型巨大兵器。2人のパイロットによって操縦され、神経同調システムを通じて互いの脳波がシンクロすればするほど、イェーガーはその能力を発揮する。
PPDC[Pan Pacific Defence Corps=環太平洋防衛軍]
2014年に設立された太平洋を取り巻く21カ国からなる国際同盟組織。KAIJUの脅威に立ち向かい、それを阻止し廃絶するという共通の目標によって結ばれている。
プリカーサー[Precursor]
人類発祥より以前から、地球侵略をもくろんでいる異次元生命体。人類を殲滅させるため、太平洋深海の裂け目からKAIJUを送り込む。
登場イェーガー
ジプシー・アベンジャー[GIPSY AVENGER]
ジプシー・デンジャーの後継機。第6世代軍のリーダーであり、全人類の希望の星でる。両腕に装備されたチェーン・ソード2.0と、右手に搭載された重力スリングでKAIJUをなぎ倒す。
パイロット:ジェイク・ペントコスト/ネイサン・ランバート
セイバー・アテナ[SAVER ATHENA]
イェーガー史上最速のスピードを誇り、一番洗練された機体。背部に収納されたツイン・ブレードを巧みに振りかざし、アクロバティックな戦闘をする。機体はスーパーメタルでできている。
パイロット:リョーイチ/レナータ
ブレーサー・フェニックス[BRACER PHOENIX]
第5世代ながら第6世代と共に戦えるタフさを持つ、3人乗りの機体。胸部から前後に発射できる強力ミサイル、ボルテックス・キャノンでKAIJUを打ち砕く。膝には対KAIJUロケットランチャーが仕込まれている。
パイロット:アマーラ・ナマーニ/ヴィクトリア/ジナイ
ガーディアン・ブラボー[GUARDIAN BRAVO]
遠距離戦闘用にデザインされた機体。次世代チェーンソード、Elec-16アークウィップでKAIJUを破壊する。肩から電磁パルス・ミスト・グレネードを発射できる。
パイロット:スレシュ/イリア
オブシディアン・フューリー[OBSIDIAN FURY]
史上最恐のイェーガー。誰が何のために作りあげたのかなど、謎に包まれている。突如シドニーに姿を現し、最新の装備と武器で、ジプシー・アベンジャーをも凌駕する力を見せつける。
パイロット:???
登場怪獣
ハクジャ[HAKUJA](左)カテゴリー4
ライジン[RAIJIN](中央)カテゴリー5
シュライクソーン[SHRIKETHORN](右)カテゴリー4
ハーマン博士が命名。富士山に眠るレアアースを求め、日本に上陸する。
登場人物
ジェイク・ペントコスト
10年前のKAIJUとの戦争で、人類のために犠牲となった英雄スタッカー・ペントコスト司令官の息子。偉大なる父とは別の道を歩むも、運命が彼を新たな戦いに導いていく。イェーガーのパーツを盗もうとして逮捕されるが、義姉であるマコのはからいで、釈放と引き換えにPPDCの施設に連れ戻され、若きパイロット候補生たちの指導にネイサンと共に当たることになる。
演じるのは、『スター・ウォーズ』シリーズ、『デトロイト』のジョン・ボイエガ。
ネイサン・ランバート
PPDCきっての優秀なイェーガー・パイロット。若きパイロット候補生たちを指導すべくシャッタードームへとやってきた。ジェイクとは共に成長し訓練を受けてきた親友だったが、喧嘩をしてジェイクがPPDCから姿を消してから、その後2人の関係は険悪なままである。
演じるのは、『スーサイド・スクワッド』『スノーデン』のスコット・イーストウッド。
アマーラ・ナマーニ
10年前のKAIJUの襲撃により家族を失った15歳の少女。サンタモニカの廃屋に1人で暮らしながら、廃棄場から集めたパーツを使って自分用のイェーガー、スクラッパーを完成させた。能力を見込まれ、若きパイロット候補生の一員となる。
演じるのは、『Bad Times at the El Royale』『Backseat』のケイリー・スピニー
森マコ
現在はPPDCの事務総長に就任し、世界を守るための活動を続けている。疎遠になっていた義弟のジェイクに、PPDCに再入隊するよう働きかけた。マコはジェイクのパイロットとしての天性の才能を確信しており、彼の道を正そうとする。
演じるのは、『テラフォーマーズ』『47RONIN』の菊地凛子。
リーウェン・シャオ
世界をKAIJUの脅威から守ることを目的とした革新的な民間企業、シャオ産業の創設者でありオーナーである。自社製の遠隔操作のドローン・イェーガーを使ったプログラムをPPDCに強く提案している。非情で冷静かつ確固たる信念の持ち主で、目的を達成するためには手段を択ばない。
『グレートウォール』『キングコング:髑髏島の巨神』のジン・ティエン。
ニュートン・ガイズラー博士
通称「ニュート」。かつてはPPDCに勤務するKAIJU研究における第一人者であり、裂け目の破壊にも一役買ったが、現在はシャオ産業で研究開発部門のトップを務めている。ドローン・イェーガー開発において多大な貢献をしたことで高額の給与を受けており、リーウェンの指示には絶対服従だが…?
演じるのは、『モンスターズ・ユニバーシティ』『最高の家族の見つけ方』のチャーリー・デイ。
ハーマン・ゴットリーブ
ニュートの元同僚で、共に寝食を忘れてKAIJUの究明に心血を注いだ。現在もPPDCに籍を置いている。以前より研究資金も増え、未来のKAIJU襲撃に対する防御を強化するべく、科学と生物学を応用しKAIJUの血液を利用した燃料システムを開発中である。
演じるのは、『ダークナイト・ライジング』『クリムゾン・ピーク』のバーン・ゴーマン。
※ここから先はネタバレありです。知りたくない人は、映画鑑賞後に再開しましょう。
ネタバレあり感想
この映画をひとことでまとめると、
前作の魅力をことごとく打ち消してくれたトランスフォーマーまがいの駄作
評価:★☆☆☆☆
これ続編として作る意味あったの?
キャラと設定が同じなら続編なの?
前作のファンの怒り買うだけじゃないの?
別作品だったら「うーん、ちょっとなあ」で★2つの評価ですが、パシフィック・リムの続編だっていうなら★1つです。
消えたオタク臭
正直に言うと、予告動画を観た時点で嫌な予感はしてました。全然パシフィック・リムっぽくないし。
予告動画だけ観てると、トランスフォーマーかと思いましたよ。もしくはプレステ4のデモ画面。
前作でプンプンしていたオタク臭が、すっかり消えてます。それを「スタイリッシュ化」と言うならば悲しいかぎりです。
例えるなら、店の前を通るだけでスープの臭いがしてた頑固オヤジのラーメン屋が、店主が変わって店の前通っても臭いしないし、実際に食べてもどこかのチェーン店みたいな味だった感じです。店の壁には「インスタはじめました」の告知。
前作は、ギレルモワールドに何度もドリフトして頭イカレたファンがたくさんいたはずなのに、なんで今作は普通のハリウッド映画になっちゃったの?
映画を観ているあいだ、前作ファンのオタクたちの慟哭を共有した気分でした。
以下、やまぴーが思う前作ファンを怒らせたの『3つの大罪』を挙げます。
大罪1:イェーガーの滑らかさ
予告動画を観て嫌な感じがした最大の理由は、イェーガーの滑らかな動き。
いやいや、鈍重感こそがイェーガーの魅力でしょうが!
そこに鉄の塊が動いてることのロマンを感じるでしょうが!
前作では、輸送機から切り離されて着地するだけでバランスを崩すタイフーンや、走るときまで鈍重なジプシーに、どれだけ心をときめかせたことでしょう。
滑らかな動きなんてトランスフォーマーに任せときゃいいんですよ。
まわし蹴りとかイェーガーにさせないでください。
個人的に一番許せなかったのは、胸部を斬られたジプシーが「痛ッ」みたいに胸を触るシーン。鉄の塊に痛覚のリアルとかマジ必要ないです。
大罪2:イェーガーの武器
あんなの飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ。
イェーガーの戦いは素手が基本、武器を持つとしても原則は現地調達です。
前作ではコンテナをメリケンサック替わりにつかんでぶん殴るジプシー、巨大タンカーをひきずるジプシーの勇姿に、どれほど心が揺さぶられたことでしょう。
ただの高速パンチを「エルボーロケット!」とか必殺技っぽく叫んでるローリーにどれだけ燃えたことでしょう。
チェーン・ソードは最後の切り札だからいいんです。普段から武器や重火器に頼った戦いでは燃えません。
というか、怪獣ブルーをまき散らさない設定はどこにいった?
大罪3:怪獣不在のストーリー
ぶっちゃけ、こっちは怪獣とイェーガーの戦闘が観たいんですよ。
イェーガー同士の戦いとか、正直どうでもいいです。
ドローン・イェーガーの登場とか、さらにどうでもいいです。
新米パイロットたちについては、ロシア人以外覚えてないです。
たしかに、死にもの狂いで閉じた裂け目が、たいした理由もなく開きました、じゃあ「おいおい!」ってツッコまれるでしょう。
でも、怪獣そっちのけでイェーガーのシェア争いの話を続けられても、そっちの方が「おいおい…」ですよ。
前作は開始直後にいきなり怪獣が出てきて、みな狂喜乱舞したじゃないですか。
なぜ今回は焦らし作戦に出たのか理解できません。
その他の小罪
その他にも、納得できないことがいろいろありました。やっぱり前作が良すぎた分、いろんなところが気になってしまいます。
怪獣とイェーガーの残骸
最新技術の詰まったイェーガーが、普通に廃棄場捨てられてるとは思えません。捨ててあったとしても機密部分は取り除かれてるでしょう。
怪獣の死骸も同様に、ハンニバル・チャウのような輩が根こそぎ回収してたはず。ていうかチャウはどこいったんだ?せっかく怪獣の腹の中から帰還したのに。
無駄死のマコ
死ぬこと自体はいいんですよ。話が盛り上がれば。
でも死に方があまりにも軽すぎて何のために復活させたのかわかりません。マコの死でジェイクが奮い立つのかと思えばそうでもないし、無駄に死んだ感がハンパないです。
実は生きてるんじゃないかと最後まで思ってしまいました。
裏切りのニュート
裏切ること自体はいいんですよ。腕にヤマアラシ彫るような奴だから、ドリフトしすぎてプリカーサーに洗脳される設定もアリです。
ただ、洗脳のされ方が中途半端で、あれじゃ単なる小悪党です。僕らのニュートが汚された気分です。
メガ・カイジュウを目の前にしてビビッてんじゃないよ。恍惚の表情ぐらい見せてくれよ。なんならメガ・カイジュウと融合して上半身だけ裸の姿とか見せてほしかったです。
天才少女アマーラ
ありがちな設定とはいえ、あんな小さな子でもイェーガー作れるのか、と思うと少し悲しくなりました。
キャラ設定が『トランスフォーマー/最後の騎士王』に出てきた少女イザベラと似すぎです。トラウマはマコと似すぎです。最後の雪合戦もなんかイラっとしました。
ガキばかりのイェーガー候補生
なんで世界の平和の担う奴らがガキンチョばっかなんですか。ジジイや美魔女はいないんですか。ジェイクに教官ヅラさせたいから?だったら全員ロリ中学生にするぐらい振り切ってしまえ。
街を壊すイェーガー
街を壊していいのは怪獣だけ、ロボットが街を破壊するのはご法度です。
ジプシー・デンジャーは陸橋を壊さないように歩いてたじゃないですか。
今回はソード出した勢いで両側のビル壊すわ、怪獣にぶつけるためにビル倒すわ、ヒーローのやることじゃありません。
良かったところもある
文句ばかりですが、最終決戦のシーンはちょっと良かったです。
ベタとはいえ、怪獣の3身合体には燃えました。ウジャウジャ湧いてでたミニ怪獣も「今週のビックリドッキリメカ」みたいだったし。
ニュートも取り込んでくれれば満点だったのに。
ロボットが壊すのはどうかと思いながらも破壊される東京のビル群は、やっぱり燃えました。看板に中国の漢字が使われてたのは少し残念でしたが。
スカイツリーやビッグサイトみたいなランドマークも壊せば満点でしたね。
ブレーサー・フェニックスのボルテックス・キャノンはギミック感満載で燃えました。わざわざ一人が胸部に移動するあたりがいいよね。絶対リモートのモニターで対応できるはずなのに。
砲台の回転に合わせてコックピットも回転してさらに燃えました。この映画の中でいちばん燃えたかも。
「住民の避難は完了した!」ってセリフもよかったです。
「ハマーン、ぜんぜん完了してねえぞ」ってみんな思ったはずです。
まとめ
前作ファンでない人には「ちょっと物足りない」ぐらいかもしれませんが、前作ファンには「なかったことにしたい」くらい期待ハズレだった今作。ギレルモ監督が『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞を獲ったしわ寄せがモロに来た感じです。
次回作をモロに意識したラストでしたが、もし次を作るならデルトロの兄貴を呼び戻してください。じゃないと話になりません。
その上で、ローリーも戻ってきたら言うことナシです。
さらに「お前、生きてたのか!」と、マコも戻ってくればもう満点。
なあに、理由なんていくらでも後付けできますよ。
とにかく、デルトロ監督の復帰はホントお願いします。
それまで前作を観続けながら待ってますので。
余談ですが、これだけ文句言っといて映画館でパンフレットは買いました。
オタクって悲しいなあ。