セテパイ、アナカリス!
こんにちは、ミイラ大好きのやまぴーです。
今回はこちら映画の感想です。
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』予告編
人気俳優トム・クルーズ主演の、往年の名作『ミイラ再生』のリブート映画。しかもユニバーサル・ピクチャーズが構想する『ダーク・ユニバース』プロジェクトの第一弾なんですから期待せずにはいられません。
まずは公式情報範囲内であらすじやネタバレなし感想を。
超カンタンにあらすじ
軍人の「ニック」が中東でドンパチやってたら地下の遺跡を発見、しかも遺跡は「墓」ではなく「牢獄」だったみたい。
そこには巨大な棺があり、その中にいた古代の邪悪な(しかもかわいい)ミイラ「アマネット」が目を覚ましたからさあ大変!
しかも棺を引き上げたニックの身にも異変が起こってるみたいでさあ大変!
登場人物紹介
ニック・モートン/トム・クルーズ
アメリカ軍の軍曹。図らずもアマネット王女の墓を暴いてしまったことで、王女に呪いをかけられ、セトに憑依されてしまう。(wikipediaより)
軍人でありながら墓荒らし、ちょっとワルだけど根は優しくて力持ち、ないわゆる典型的な主人公タイプ。50歳過ぎなのに肉体がハンパない。
ジェニー・ハルジー/アナベル・ウォーリス
考古学者。対モンスター組織「プロディジウム」に協力している。ニックと惹かれあっていく。(wikipediaより)
美人でスタイル抜群なのに考古学の知識まで持っている、いわゆる典型的なヒロインタイプ。
アマネット/ソフィア・ブテラ
現代に蘇ったエジプトの悪しき王女。アマネットという名前は、エジプト神話に登場する女神、アマウネトに由来する。(wikipediaより)
王位継承のためなら親族も殺す極悪ミイラ、なんだけど見た目は超かわいくて典型的じゃないラスボス、というかもはやこの映画のヒロイン。
クリス・ヴェイル/ジェイク・ジョンソン
ニックの相棒。アメリカ軍の伍長。(wikipediaより)
主人公のハチャメチャに巻き込まれて主人公よりひどい目に会っちゃうタイプ。個人的に彼の存在が一番よかったです。
ヘンリー・ジキル博士/ラッセル・クロウ
プロディジウムを率いる優秀な科学者。博士自身は紳士的な人物なのだが、エドワード・ハイドという邪悪な別の人格を内面に宿しており、ハイドが表に出てこないよう、定期的に薬を投与しなければならない状態にある。(wikipediaより)
情緒不安定すぎてどう考えてもリーダーには向かない困ったちゃん。
ネタバレなし感想
古典の作品のリブートだからか、非常にオーソドックスな内容でした。アドベンチャーあり、アクションあり、もちろんホラーあり、意外とコメディ要素もあり。ひととおりの要素を詰め込んだ娯楽映画です。
ただ、予想外の展開がほぼなく、「こういう場合はだいたいこうなるよね」の範囲内で完結してしまってる感は否めません。カメラワークも王道的なものが多く、それが嬉しくもありますが、ちょっと飽きてしまったり。
食べる前に味がわかってしまう料理みたいなものでしょうか。
定番好きな人はいいかもしれませんが、できれば良くも悪くも期待を裏切る展開にしてほしかったなあ。
ってことで、うん、まあそこそこ、いや、ちょっと物足りない?ぐらいで終わったダーク・ユニバース第一弾。次はもっと尖った展開を期待したいですね。
「アドベンチャー魂は どこいった?」
以下、ネタバレあり感想です
ネタバレあり感想
前半は結構楽しめました。中東での派手な銃撃戦だとか謎の遺跡発見だとか虫刺されでゾンビ化しちゃうクリスとか(彼はいいね)死体安置所のニックとか。
いや、肉体凄すぎでしょ。これが50歳過ぎの肉体か?
「いやあ、歳だから身体がたるんじゃって…」
とか言い訳できなくなるのでやめてもらいたいです。
だけど、ジキル博士出てきたあたりからなんかツッコミたい点がちらほらと。
大丈夫かジキル?
ご存じ「ジキル博士とハイド氏」の二重人格設定ですが、そんなヤツが組織の最高責任者で大丈夫なんでしょうか。いや、完璧にハイドを抑えてれば問題ないんでしょうけど、「あ、やべえ、ハイド出てきそう」ってなってから面倒くさそうな注射セットの準備はじめてるの見ると
「最初から準備しとけよ!」
って思わずにはいられません。
しかもニックとの口論で注射が間に合わず、ハイドが出てきそうなので急いで逃げ出して部屋を施錠、って後ろで口論見てた二人、
「代わりに注射してやれよ!」
って突っ込まずにはいられません。
部屋から逃げ出す前に博士にブスっとしたほうが早いでしょうが。
そんな不安定な博士の部屋に刃物がびっしりあったりしてもうワケわかりません。
大丈夫かプロディジウム?
「ダーク・ユニバース」プロジェクトを繋ぎ合わせる重要な存在「プロディジウム」[PRODIGIUM]
モンスターを識別、分析、拘束、破壊するために作られた秘密組織みたいですが、アマネットが操る虫を体内に入れられた職員が暴走して施設を破壊、いきなり壊滅寸前に。
え、ここって「対モンスター」のスペシャリストが集まってるとこですよね?それがたった一人の職員が操られただけでガタガタになっちゃうの?
っていうかモンスター対策やってんなら害虫対策ぐらいできてナンボだと思うのですが。貿易港のヒアリ検査のほうがしっかりしてるくらいです。ここが物語の要で大丈夫でしょうか。
流れ的にも研究所が破壊されるのは二作目以降にして、今回は「最新鋭のハイテクな組織」を推したほうが良かった気がしますが先走っちゃったのかな。
大丈夫か予告CM?
TVでも流れているこのCMが個人的に一番の不満↓
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』TVスポット(モンスター編)
モンスターを倒すには――モンスターだ
ってこれホントにラストの部分じゃないですか。
なんでCMに出しちゃったの?
推理モノで言えば予告編で犯人指差してるようなものです。
しかもモンスター化したあとは超能力バトルに発展するのかと思ったらまさかのキス一発で終了。
思春期並みの破壊力ですよ。
大丈夫かダーク・ユニバース?
しかもこれは連作ものだから不安が持ち越されてしまいます。
今後の展開上でのプロディジウムの存在も不安ですが、それ以前にこのままだとダーク・ユニバース構想自体が、「大物俳優を集めただけの流行り企画のパクりもの」とかいわれかねません。
このキャスト陣が裏目にならなきゃいいけど…
とはいえまだ一作目、これからグンとおもしろくなる可能性だって充分にあります。
次の「フランケンシュタインの花嫁」(だっけ?)に期待しましょう。
ネクロマンサーになったニックの再登場にも期待ですね。
個人的に、クリスが生き返ったのはかなりツボでしたし。
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
[The Mummy]
製作会社 – パーフェクト・ワールド・ピクチャーズ、K/Oペーパー・プロダクツ、ショーン・ダニエル・カンパニー
配給 – アメリカ合衆国の旗ユニバーサル・ピクチャーズ、東宝東和
キャスト(カッコは吹き替え)
ニック・モートン/トム・クルーズ(森川智之)
ジェニー・ハルジー/アナベル・ウォーリス(沢城みゆき)
アマネット/ソフィア・ブテラ(ベッキー)
クリス・ヴェイル/ジェイク・ジョンソン(中村悠一)
グリーンウェイ大佐/コートニー・B・ヴァンス(高岡瓶々)
ヘンリー・ジキル博士/ラッセル・クロウ(山路和弘)
監督 – アレックス・カーツマン
脚本 – デヴィッド・コープ、クリストファー・マッカリー、ディラン・カスマン
原案 – カール・フロイント『ミイラ再生』
製作 – アレックス・カーツマン、クリス・モーガン、ショーン・ダニエル、サラ・ブラッドショー
製作総指揮 – ジェブ・ブロディ、ロベルト・オーチー
音楽 – ブライアン・タイラー